このアルゴリズムを適用するとまるで地上で見るような色彩の水中写真を撮れるようになります。詳細は以下から。
シュノーケリングやスクーバダイビングで見る水の中の世界は地上の世界とは大きく違います。それはもちろん水の存在があるから。
水には浮力があるため身体は浮き、泳ぐことができますが、その水は光の屈折率を変え、独特の視覚効果をもたらします。
海洋写真家でマサチューセッツ工科大学の技術者でもあるDerya Akkaynakさんとハイファ大学のTali Treibitzさんは「Sea-thru」というアルゴリズムを開発。これによってまるで「水がない」ような水中写真を撮影することが可能となりました。
Sea-thruでは水中に光が入る際の変色や後方散乱を取り除くことで、地上で撮影した写真と同じような質感や色味で撮影することができます。
アルゴリズムのトレーニングの際には珊瑚礁の傍にカラーチャートを置き、15mほど離れたところからゆっくり近づきながら撮影して水の影響を学習させました。トレーニング後は最早カラーチャートは不要で、水中の自然光による複数枚の画像があればよいとのこと。
水中写真には独特の良さがありますが、科学的な調査や設備のメンテナンスなど、有用なシーンはかなり多そうです。それに魚が空を飛んでいるような写真というのもなかなか楽しそうでもあります。