以前は日本のバラエティ番組などでもおなじみだった、タレントや芸人たちによるリンボーダンス。
チャレンジ要素はもちろん、コミカルでもあり、女性がやるとちょっとセクシーでもあるこのダンスはいったいどこから来たのでしょうか。詳細は以下から。
リンボーダンスはカリブの音楽(カリプソなど)にのって踊りながら、高飛びのような左右のポールの間に張られた棒の下を、手足でバランスを取りながら上体をのけぞらせながらくぐるダンス。
競技者たちがくぐる度に棒の高さは低くなり、最後のひとりになるまで争われます。この際観客たちは拍手と歌で競技を盛り上げます。
(Photo by Wikipedia)
リンボーダンスが登場したとされるのは19世紀半ばから後半のトリニダード・トバゴ。アフリカのLegua Danceと関係すると言われる葬儀のダンス「Wakes」の際に儀礼的に踊られていたとされます。
ですが、多くの黒人音楽などの文化と違い、西アフリカにはルーツが見られないという珍しいダンスです。
トリニダード・トバゴで語られる俗説では、このダンスは黒人たちをアメリカ大陸に運ぶ奴隷船の船底に向かい、狭く天井の低い船内を下へ下へと降りてゆく様子を元にしたもの。
当時の奴隷船は天井の低い劣悪な環境に目いっぱい黒人たちを満載して連れ去っており、まっすぐ立てるだけの高さすらなかったとのこと。
(Photo by Wikipedia)
その後1950年代になると、リンボーの女王と呼ばれたJulia Edwardsらによって有名になり、映画などにも登場。彼女らは世界中にツアーを行い、このダンスは広く知られてゆくようになりました。
こちらは1960年代にリンボーダンスを楽しむロサンゼルスの女性たち。
これは…流行する理由がよく分かりますね。
残念、手をついたら失敗です。
なお、60年代には炎の付いた棒の下をくぐるファイアーリンボーが流行しましたが、当然怪我が相次いで下火に。現在はプロのステージアクトとして行われるのみとなっています。