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【Boom Festivalレポート】Boom Landへの遙かにして快適なる旅路

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Boom Festivalの会場、Boom Landへの道は愛と善意で舗装されていました。詳細は以下から。

まずはBoom Festivalに辿り着くまでのアクセスについて語ってみましょう。会場となるBoom Landがあるのはポルトガル中部のスペイン国境から数十kmの場所。日本からだとまずはポルトガルの首都リスボンか、お隣のスペインの首都マドリードに降り立つことになります。
今回選んだのはマドリード。理由としては日本からのチケットの価格がリスボンよりも安かった(チケットを探していた時点で、の話です)から。そしてリスボン行きの安めのチケットの多くがマドリード経由となっており、乗り継ぎが1回増えてしまうのを避けるためです。
ヨーロッパにBoom Festivalに行くような車を持った友人がいない限り、会場のBoom Landへのアクセスとして最も手軽で安価なのがBoom Busという大量のバスによる送迎サービスです。これはチケットの購入と同時にリスボン、マドリード(フランス、スイスもあり)からの往復で予約できてしまいます。
値段はリスボン~Boom Landの往復が65ユーロ(約7500円)、マドリード~Boom Landの往復が90ユーロ(約11000円)となっており、事前予約が必要です。Boom FestivalはこのBoom Busを参加者の輸送手段としてのみ捉えているわけではなく、乗用車によるアクセスを減らすことでガソリンの消費と環境負荷を軽減させるためのエコロジカルな取り組みと位置づけています。
2006年から公式に始まったBoom Busは最初は20台だったものが、今年は10倍の200台にまで増えました。単純に1台40人で計算すると(筆者たちが乗ったバスはその程度の定員でした)、3万3333人の参加者の1/4近くにも及ぶ8000人がこのBoom Busを利用したことになります。
BUZZAP!取材班はBoom Festival初日となる8月11日の朝にマドリードのアドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港(以下マドリード空港)に到着。香港から14時間のフライトはさすがに身体がしんどいもの。キャセイパシフィック航空で香港での3時間強のトランジットを含めると、この時点で家を出てから24時間近くが既に経過しています。Boom Busがどんな感じなのか、どこから乗ればいいのか、若干心配でもありました。


到着したのが第4ターミナルだったため、シャトルバスでBoom Bus出発場所の第1ターミナルに向かいます。


空港から直行のため、このタイミングで日本円をユーロに両替しておきます。ちょうど円高だったので助かりました。

とりあえず朝食にボカディージョを食べます。カフェのスクリーンではリオ五輪の真っ最中。


両替所の近くでParty用のカラフルな服を着た女の子に話しかけられ、Boom Busを探しているならそこの出口から出て左側に進むとチェックインブースがあるわよと教えてもらいました。その通りに進むと確かにBoom Festivalに行きそうな人が集まっている場所が。小さなデスクの前の人に話すとチケットのQRコードを読み取るだけであっけなくチェックインが完了。思わぬハイテクさと手際の良さにびっくりでした。

そして他の乗客と共にバス乗り場へ。Boom Busはこの日は終日運行しており、到着順に乗り込んで運ばれていく形式です。自分が乗らなければならない時間が決まっていないため、飛行機が多少遅れても問題ありませんし、乗る前に着替えたり食事をしたりとこちらの予定で動けるところが高ポイントです。

この立派なバスがBoom Bus(の1台)。これでBoom Festivalに向かいます。


みんなそそくさとテントなどの荷物を積み込みます。当然ながら全員既にテンションが上がっています。出発時に係員のお姉さんに「Welcome to Paradise!!」と言われて乗客みんな「Yeah!!!!!!!」と大盛り上がりでした。

Boom Busはマドリードから西へとハイウェイを走り続けます。中では飲食・喫煙などは禁止。これだけの大人数を200台のバスで運ぶ以上、この辺りをしっかり押さえているのはさすがです。乗客もその辺りはしっかり分っているようで、とても行儀よく乗っていました。道中の景色はだいたいこんな感じで乾燥して開けていて快晴でした。

3時間ほどしてサービスエリアで30分ほどの休憩。トイレに行ったり、売店でお菓子やドリンクを買い込んだり、カフェで食事をしたりビールを飲んだりと、基本的に思い思いに過ごしています。ずいぶん皆さん手慣れている感じでしたね。


休憩を終えて1時間弱でポルトガルとの国境へ。EU内なのでチェックポイントなどはなく、日本の県境のような感じであっという間に通り過ぎます。そこから少しだけ山間に入り、くねくねとした道をさらに1時間ほど走るとBoom Festivalのエントランスに到着です。

ここでチケットを見せてリストバンドと交換します。このリストバンドはBoom Festivalが終わるまで外してはならず、正規入場者の唯一の証となります。ここも多くのブースが手際よくBoom Busの乗客をさばいており、見事と言う他ありません。
リストバンドを手に入れた乗客たちのテンションはさらに上がります。エントランスからBoom Landへはさらに14kmほどあり、小さな村の中を抜け、いくつかの分かれ道を曲がっていつしか未舗装の道路へと突入していきます。


そしてBoom Busは6時間余りの道のりを超え、Boom Landに到着しました。Paradiseに到着したことを実感するのはもう少し後のことになりますが、家を出てから32時間が経っており、既にやり遂げた感が溢れてきます。

青い空とまばらな木立の向こうに湖が見えます。Finallyという言葉がこれほどぴったりな瞬間もなかなかないでしょう。

エントランスでもらった地図を頼りにみんなテントサイトへと大荷物を担いで歩いて行きます。BUZZAP!取材班も後に続きました。

人の集まる交差点が見えてきました。

どうやらここが情報の集まるインフォメーションセンターのようです。しかしまずはテントを立て、拠点を作らなければなりません。

もう初日の夕方の時点でテントサイトは相当きっちりと埋まっています。日差しが強烈なため、できるだけ木陰を探します。


傾斜がきついと身体を痛めるため、例えスペースが空いていても精査が必要です。

既に湖で泳いできたであろう参加者(Boomerと呼ばれます。参加している時点で私達もBoomaerです)たち。いいなあ、早く泳ぎたいという気持ちでいっぱいですが、それは後で。

ようやくまあまあの木陰を見つけてテントを張り終えた時にはちょうど夕暮れになっていました。


ということで、Boom Festival到着までの流れをレポート形式でお伝えしました。これまでいろいろな野外フェスに遊びに行ってきましたが、アクセスは極めて丁寧に来場者の目線で練り上げられていました。
Boom Busは予約からウェブサイトでの乗車場所の確認、チェックインから乗車、エントランスを経ての到着の流れは自身の長旅の疲れこそありましたが、この上なく快適でした。10年間にわたるノウハウが漏らさず積み上げられており、出だしからBoom Festivalの底力を見せつけられた気分でした。
もちろんBoom Festivalの本当のすごさを思い知るのはこの先なのですが、それは次回以降お伝え致しますのでお楽しみに!
BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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桃太郎たち日本昔話オールスターズが悪のミッキーマウス軍団と全面対決する1936年の短編アニメ映画

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今から80年前、ミッキーマウスの登場する映画が作成されていました。詳細は以下から。

世界で知らない人はいないほどの知名度を誇るミッキーマウス。日本でも常にディズニーランドとディズニーシーはお出かけ先の人気としてはトップクラスです。そんなミッキーマウスが誕生した1928年からたったの8年後に日本ではミッキーマウスの登場するアニメ映画が独自に制作されていました。
「オモチャ箱 シリーズ 第3話 絵本 1936年」と題されたこのアニメ映画は1934年にJ・O・トーキー漫画部によって作成されたものです。
ストーリーとしては、南の島で楽しく暮らしているのらくろ(フィリックス?)たちがコウモリに乗って飛来した見るからに悪辣なミッキーマウスが島の明け渡しを求め、断るとコウモリ、ヘビ、ワニ軍団と共に襲撃してくるというもの。

これに対抗するため、日本昔話のヒーローたちが巨大な絵本から召還され、桃太郎、金太郎、一寸法師、浦島太郎、牛若丸と弁慶、さるかに合戦のキャラクターたちなどが戦います。戦車へと変身するさるかに合戦の臼、キジに乗った桃太郎とミッキーマウスの空中戦など見せ場が続き、最後は雲の上での一騎打ちに。結果は以下の動画からご覧下さい。
Evil Mickey attacks Japan – A 1936 japanese animation – YouTube

もうお分かりの方も多いと思いますが、この作品が作られた1936年は二・二六事件が起き、ナチスドイツ下でベルリンオリンピックが開催された年。翌年には盧溝橋事件から日中戦争が始まります。そうしたタイミングでこの映画ではアメリカ合衆国の人気キャラクターを悪役に、そして日本古来の昔話のヒーローを正義の味方としています。いわゆるプロパガンダ映画というものです。
これから9年後、日本が焼け野原になり、2発の原子爆弾を落とされ、ポツダム宣言を受諾してアメリカ合衆国ら連合国に無条件降伏したことは改めて言うまでもありません。
いつかこれに似たプロットの作品に出会ったら、このアニメ映画とこれ以降の日本の行く末についてもう一度思いを馳せてみてもよいかもしれません。
_Evil Mickey Mouse_ Invades Japan in a 1934 Japanese Anime Propaganda Film _ Open Culture

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もしもジブリが「ゼルダの伝説」を映画化したら?を実現したファンムービーがすごい

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世界で人気のゼルダの伝説をもしもスタジオジブリが映画化したら?そんな想像を映像にしてしまったファンが存在しています。

海外では日本以上の人気を誇るゼルダの伝説シリーズ。そして世界中に多くのファンを持つスタジオジブリ。もしこの両者がコラボレーションしたら?そんな心躍る想像をファンが本物のアニメ映像にしてしまいました。
2人組アーティストのMatt Vinceはもしもスタジオジブリが「ゼルダの伝説」をアニメ映画にしたら?という想定でポスターとトレイラームービーを作成。ゼルダの伝説をジブリの絵柄や空気感、そして音楽で再現しています。ポスターはこちらの3枚。



そしてこちらがトレイラームービー。ゼルダの伝説とジブリ作品、両方への愛がひしひしと感じられます。
Zelda x Ghibli Film Trailer – YouTube

ファンからは「いや、ジブリならこう撮るはず」「ゼルダの世界観だとこうなるはず」などとツッコミも入るかも知れませんが、そうした見方もまた楽しそう。本当にこんなコラボができたら素晴らしいことになりそうですが…。

Fan-Made Trailer For A Zelda x Studio Ghibli Movie – Geekologie

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「マリオ」「ゼルダ」にまさかの「FF3」まで、最強布陣の30タイトルを詰め込んだ「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が11月10日に発売!

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手のひらサイズのファミコンに30タイトルを収録した「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が発売決定です。詳細は以下から。

任天堂は1983年に発売された家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」の本体サイズを約60%に縮小し、あらかじめ収録された往年の30タイトルをカセットの交換なしに楽しめる家庭用ゲーム機「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」を、2016年11月10日に5,980円(税別)で発売することを発表しました。

付属のUSBケーブルを別売のACアダプターやUSB電源供給機器と接続し、付属のHDMIケーブルでテレビ等のモニターに接続することで、全収録タイトルをプレイすることが可能。2本のコントローラーが付属しているため、対応タイトルでは対戦プレイや協力プレイも楽しめてしまいます。
注意点としては既存のファミコンカセットを差し込んだり、ダウンロードなどで新しいソフトを追加することはできないというところ。それでも収録された30タイトルはいずれも名作なので、元が取れることには間違いありません。収録タイトル、発売日、メーカーは以下の通り。

ドンキーコング 1983/7/15 任天堂
マリオブラザーズ 1983/9/9 任天堂
パックマン™ 1984/11/2 ナムコ
エキサイトバイク 1984/11/30 任天堂
バルーンファイト 1985/1/22 任天堂
アイスクライマー 1985/1/30 任天堂
ギャラガ™ 1985/2/15 ナムコ
イー・アル・カンフー 1985/4/23 KONAMI
スーパーマリオブラザーズ 1985/9/13 任天堂
ゼルダの伝説 1986/2/21 任天堂
アトランチスの謎 1986/4/17 サンソフト
グラディウス 1986/4/25 KONAMI
魔界村® 1986/6/13 カプコン
ソロモンの鍵 1986/7/30 テクモ
メトロイド 1986/8/6 任天堂
悪魔城ドラキュラ 1986/9/26 KONAMI
リンクの冒険 1987/1/14 任天堂
つっぱり大相撲 1987/9/18 テクモ
スーパーマリオブラザーズ3 1988/10/23 任天堂
忍者龍剣伝 1988/12/9 テクモ
ロックマン®2 Dr.ワイリーの謎 1988/12/24 カプコン
ダウンタウン熱血物語 1989/4/25 テクノスジャパン
ダブルドラゴンⅡ ザ・リベンジ 1989/12/22 テクノスジャパン
スーパー魂斗羅 1990/2/2 KONAMI
ファイナルファンタジー®Ⅲ 1990/4/27 スクウェア
ドクターマリオ 1990/7/27 任天堂
ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 1990/10/12 テクノスジャパン
マリオオープンゴルフ 1991/9/20 任天堂
スーパーマリオUSA 1992/9/14 任天堂
星のカービィ 夢の泉の物語 1993/3/23 任天堂

いずれも現役世代なら悶絶しそうな名タイトル揃い。マリオシリーズやゼルダの伝説、アイスクライマー辺りの任天堂タイトルは誰もが予想していたところかも知れませんが、ギャラガ、グラディウス、魔界村、悪魔城ドラキュラ、ダウンタウン熱血物語などの各メーカーの伝説的ソフトが入っています。
さらにはソロモンの鍵やアトランチスの謎といった子供時代に頭を悩ませまくったタイトルも入っており、ゲーマー心をくすぐります。そしてなんといっても目玉はファイナルファンタジーIII。あの裏ワザは使えるのかというところも含め、注目せざるを得ません。
アラサーからアラフォーのゲーマーにとってはタイムカプセルのような新製品ですが、スマホゲーム全盛の今、子供たちと一緒に家族で遊ぶというのも面白そう。なお、Amazonでは既に以下の通り予約の受付が始まっています。

ニュースリリース _ 2016年9月30日
ファミコンが、手のひらサイズで_再_登場! _ トピックス _ Nintendo

【「マリオ」「ゼルダ」にまさかの「FF3」まで、最強布陣の30タイトルを詰め込んだ「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が11月10日に発売!】を全て見る

まさかの草間彌生×X-LARGE×G-SHOCKやPORTER、なんだかとんでもないコラボ企画が進行中

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日本を代表する前衛芸術家、草間彌生の展覧会開催に合わせて、なんだかとんでもないコラボ企画が進行していることが明らかになりました。詳細は以下から。

衣料品・雑貨品企画販売を展開するビーズインターナショナルのプレスリリースによると、2017年2月22日(水)~5月22日(月)に六本木・国立新美術館で開催される展覧会「草間彌生 わが永遠の魂」に合わせて、ストリートファッションブランド「XLARGE(エクストララージ)」「X-girl(エックスガール)」とのコラボレーションアイテムを発売するそうです。
XLARGEおよびX-girlが草間彌生とのコラボレーションアイテムを発売するのは2008年、2009年に続く3度目で、さらにゲストブランドとして「G-SHOCK」「PORTER」を招いたトリプルコラボ企画も進行中。
また、2016年11月1日(火)からセブンチケットにおいて、2000セット限定で観覧券付き草間彌生コラボレーショントートバッグセット券を税込5000円で発売するとしています。


「草間彌生 わが永遠の魂」の開催概要はこちら。

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【Boom Festivalレポート】「ダンスは瞑想である」Boom Festivalに連綿と流れ続ける通奏低音

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Boom Festivalは単にダンスミュージックで踊るというフェスではありませんでした。

Boom Festivalレポートをどのように、どういった切り口で書き連ねてゆくか。1週間にも及ぶキャンプインフェスティバルであるこのBoom Festivalはとても広く、奥深く、多くの魅力に満ちあふれています。時系列に沿っているだけでは見失うものもあります。
そこでまず、なんだかんだ言ってもBoom Festivalの中心である音楽とダンスについて触れてみることにしましょう。
Boom Festivalには複数のステージが存在しています。メインのダンスステージであり、トランス寄りのアーティストが多数出演する「Dance Temple」、テクノからトランスまで幅広いダンスミュージックを楽しめる「Alchemy Circle」、ゆっくりとチルできる音楽を横になって味わえる「Chill Out Guardens」、そしてバンドなどのライヴが多い「Sacred Fire」。
他にもワークショップや講演などの多いステージで音楽が演奏されることもありますし、出店しているカフェが音を流すこともあります。公式情報には載っていない謎の小さなDJブースが出現することも。
ですがやはりBoom Festivalの中心となるのはやはりDance Temple。オープニングセレモニーなどもここで行われます。その際には「ダンスは瞑想であり、トランス・ミュージックは瞑想のための音楽だ」という趣旨の話がありました。



日本人からするとちょっと怪しい、宗教っぽいと感じてしまうかも知れません。ですが、この発言はBoom Festivalがどんなものかを極めてよく表しています。このDance TempleでプレイするアーティストやDJの音楽はそのほとんどが広義のサイケデリック・トランスに属しています。
サイケデリック・トランスはBoom Festivalが始まった1996年当時にはゴア・トランスと呼ばれていたジャンルです。インドのゴアに集まったトラベラーたちが野外にサウンドシステムを持ち出し、DATテープでそれぞれの作ったテクノやアシッド・ハウスの音源をプレイしていたのがその名前の由来だとされています。
いわゆるレイヴ・カルチャーとインドにビートルズ時代から連綿と続くトラベラーによるヒッピー・カルチャーが融合し、4つ打ちのダンスミュージックにアラビアやインドのエキゾチックな音階によるメロディラインが付与され、エフェクトを多用したトリッピーな音楽が生まれていったのです。
ただし、そうしたアーティストやDJたちはインドに定住して生活し、音楽生活を行っていたわけではありません。彼らの多くはヨーロッパ(そう、多くがヨーロピアンでした)とインドを行き来し、ロンドンをはじめとしたヨーロッパで楽曲制作を行っていたのです。
理由としては20世紀のインドはダンスミュージックの制作環境としては決して適していると言えなかったことが挙げられます。当時のインドは物価こそ安かったものの、同時に今よりもずっと貧しく、治安も悪い国でした。宿に泊まっても貴重品は必ず身につけて持ち歩けと言われるような状況で、高価な機材を持ち込んで制作活動に励むというのは現実的ではありません。現代のようにPCを使ったDTMもまだ存在していない時代です。
また、ガンディーの提唱したスワデーシー(国産品愛用)の気風があるため、この時代は海外から物品を調達することも簡単ではありませんでした。当時はその辺りのレストランでもコカ・コーラを普通に飲むことができなかったと言えば少し理解してもらえるでしょうか?つまり、機材や配線の追加での調達、修理やメンテナンスも容易ではありませんでした。
加えてインドの季節は極めてはっきりしていて強烈です。ゴアであれば3月後半から酷暑期に入り、その後にはモンスーンの季節が到来します。どちらもお世辞にも快適とは言えません。
そうした理由からゴアのハイシーズンである10月から3月頭に掛けてアーティストやDJがゴアに集まり、そこで開催されるレイヴを目指してインド中からトラベラーが集まってくるというリズムができました。そして同時にゴアがオフのシーズンに彼らはヨーロッパに戻り、楽曲制作を行って夏のヨーロッパのレイヴや野外フェスに出演したのです。
話が大きく逸れましたが、こうしたサイクルの中でゴア・トランスという呼び名が生まれた90年代中頃の黎明期にBoom Festivalが始まり、今に至るまで続いていると考えてみると、「ダンスは瞑想であり、トランス・ミュージックは瞑想のための音楽だ」という言葉はまさに原初の息吹が今に生きているということだとお分かりいただけるかも知れません。
その後、2000年前後からサイケデリック・トランスという呼び方が生まれてゴア・トランスに取って代わり、多くのサブジャンルを生み出しながら連綿と今に至っています。日本では2003年頃にピークを迎えた後に流行は下火になりましたが、ヨーロッパでは廃れることなく、脈々と今もその歴史を重ね続けているのです。
Dance Templeに出演したアーティストのAvalonは「Boom Festivalは全てのトランス・フェスティバルの母艦だ」とコメントしていますが、規模としてもコンセプトとしても古くからこのカルチャーを牽引するフェスティバルであったことを今回の滞在のうちに思い知らされることになりました。
と、長くなりましたがDance Templeがどんな場所だったかというと、構想やデザインから1年間をかけて作り上げられた巨大な木製のドームがダンスフロア全体を覆い、カラフルなシートで屋根が作られています。




昼の間は一部がオープンになり、木製の枠には散水装置がビルトインされています。

こちらはリハーサル時の模様ですが、ホイールローダーや高所作業車が入ってメンテナンスを行っています。
Boom Festival 2016 Rehearsal – YouTube

南欧の内陸部ということで林は密ではなく、日陰が少ないためこのダンスフロアは格好の日陰スポットになり、しかも昼の暑い時間帯(真夏の東京の日差しをさらに強くして乾燥させたような暑さです)には常にミストが降り注いでくるため、端の方では布を敷いてゆっくり休んでいる人も。

ただし人気のアーティストの時にはそんな場所も見る間にダンスフロアに呑み込まれてしまいます。

ダンスフロアの中にいるとこんな感じです。



Boom Festival 2016 Day Time – YouTube

ある時こんなサインを見つけました。「WE ARE ONE」、幸せな瞬間です。

Dance Templeの奥はすぐに湖のため、踊り倒した人がそのまま水浴びに向かう姿も風物詩。

夕方の17時になると基本的に音楽が止まり、ブレイクタイムに入ります。そして21時から22時に再び音楽が始まります。この際にまた重機が入ってメンテナンスが行われます。夜になるとDance Templeはまた違った顔を見せてくれます。昼間は青空が見えた場所に白いシートが張られ、VJがデコレーションにプロジェクションマッピング仕様の映像を映し出します。

Boom Landは乾燥しているため、砂漠のように夜は長袖が必要なほどにまで冷え込みます。そして夜のDance Templeは踊る人の熱気でかなり暖かいのです。なのでふらふらとダンスフロアの真ん中に向かうと、とんでもない極上の音響でトランスミュージックに包まれて思わず踊り続けてしまうことになります。

Boom Festival 2016 Dance Temple Night Time – YouTube

音響についてですが、ファンクションワンの創始者がBoom Festivalのオーガナイザーと組んで特別なサウンドシステムを構築しているという話を何度も聞きました。実際にDance Templeには3階建てのビルのような巨大なサブウーファーが備え付けられています。踊っている人と比べてみて下さい。

このサウンドシステムが非常に優秀で、ダンスフロアの外に出て多少離れても十分音が通り、気持ちよく踊れます。このためステージから離れた自分の好みの場所でゆっくり踊る人もあちこちに見られます。



また、指向性を持たせてあるのか、他のステージに向かうとあるポイントからふっと音が聞こえなくなるのです。このためステージ感の音の被りが気になることはありません。極めて綿密にステージ間の音響が調整されていたことには驚かされました。
ということでざっと説明してきました。長くなったため、他のステージについては次のレポートでお伝えします。
BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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ひげ男子必見、あなたのひげを彩るワンポイントのアクセサリー「Beard Jewelry」が登場!

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あなたの自慢のひげ、もっと彩ってみませんか?詳細は以下から。

近年じわじわと増えていきているひげ男子。オシャレの一環として、自分のスタイルとして、せっかく日々生え続けてくるこのひげという存在を伸ばしてみるのはなかなかに楽しいものです。
そんなひげですが、主張の方法はひげ自体の形状や伸ばし方など、あくまで「ひげ自体をどうするか」というところに終始してきた面は否めません。女性の髪の毛であれば、髪型や編み方、色味などに加え、かんざしや髪留め、場合によっては生花などのアクセサリーが重要な役割を担ってきたことは改めていうまでもありません。
そして今、遅きに失したとも言えるかもしれませんが、ようやく男子のひげのためのアクセサリーが登場してきました。ミラノのブランドKratoが男子のひげに装着するアクセサリー「Beard Jewelry」を発表したのです。どんな感じかというと、以下の画像をご覧下さい。





いけてますね。動画で見るとこんな感じです。

「Beard Jewelry」は現在クラウドファンディングサイトKickstarterで資金を募っており、目標値を達成して製品化は決定済み。デザインはスカル、アンカー(錨)、クラシックなクリスタルの3種類で、現在32ユーロ(約3600円)からプレオーダー可能。



発送時期は今年の12月ということで、ひげの彼氏のいる方にはクリスマスプレゼントにもできてしまうという絶好のタイミングとなっています。プレオーダーは11月3日までなので、ピンときた人はお早めに!
KRATO Beard Accessories by Val Str ? Kickstarter
First Ever Jewelry Collection For Beards

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【悲報】京都市美術館がこれから半世紀「京都市京セラ美術館」に、ネーミングライツを50億円で売却

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Photo by Wikipedia
伝統ある京都市美術館が「京都市京セラ美術館」になりました。詳細は以下から。

京都市は10月6日、左京区の京都市美術館のネーミングライツを総額50億円で京セラに売却することを発表しました。老朽化に伴う大規模改修の費用100億円を賄うためで、再オープンする2019年からの相性を「京都市京セラ美術館」とします。
京都市美術館は1933年に東京都美術館に次いで日本で2番目の大規模公立美術館として設立され、多くの世界的な芸術家の作品展が開催されてきました。
ネーミングライツは9月に50億円で募集が開始され、応募したのは地元京都の電子部品メーカー京セラ1社のみ。命名権は本館や大展示室、日本庭園など内部の8施設も対象で、今後、京セラが提案することになります。
主たる公立美術館のネーミングライツの売却は全国でも異例の事態。当然ながら京都市議会では「歴史ある美術館にそぐわない」などの批判が相次ぎ、全国の美術関係者も市長宛に再考を求める意見書を送付していましたが、門川大作京都市長は「文化芸術の振興には民間企業による支援も必要」として売却を実行。
京都市美術館の命名権売却「再考を」 市民や芸術家ら危惧の声 – 京都新聞
京都市施設のネーミングライツに関しては、京都市美術館と同じ岡崎公園内にあった京都会館のネーミングライツが今年から50年間、52億5000万円で半導体大手ロームに売却されて「ロームシアター京都」になったという悪しき前例があります。
このままでは京都市動物園が「天一こってり動物園」に、平安神宮を擁する岡崎公園が「岡崎マリオパーク」になる日も遠い未来の事ではないのかもしれません。
京都市美術館命名権、京セラに決定 50年50億円で – 京都新聞
命名権 京セラに売却 京都市美術館、市が50億円で:日本経済新聞
京セラに美術館命名権 50年50億円で売却 京都市 – 産経WEST
(Photo by Wikipedia)

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【Boom Festivalレポート】灼熱の楽園に散りばめられる音楽とダンス

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Boom Festivalのダンスはメインステージだけでは語り尽くせません。

前回はBoom Festivalの心臓部であるDance Templeを紹介しました。しかしそこは中心でこそあれ、全てではありません。Boom Landのあちこちに音楽が散りばめられているのです。
Dance Templeとテントサイトの間にあるのがいわゆるセカンドブース的なAlchemy Circle。テクノやミニマル、プログレッシブなダンスミュージックがメインのダンスフロアです。


Dance Templeがトランスミュージックの王道を攻めているのに対し、Alchemy Circleではその王道から見た周辺に位置する音楽が主に楽しめる、といった感じのラインナップになっています。


とはいえ、ファイナル前夜には90年代から続く伝説的なサイケデリック・トランスレーベルIboga Recordsの20周年記念ナイトが行われるなど、古くからのトランスファンにはたまらない音もありました。

夜のAlchemy Circle。こちらは開演前の様子。


賑わうとこんな感じに。Dance Templeに比べて照明は暗めに設定されていて、より没入して踊れる仕様になっていました。

動画はこちらから。
Boom Festival 2016 Alchemy circle Night Time – YouTube

こちらは最終日、満月が上がってきた時のフロア。

そしてこちらがChill Out Garden。ノービートを中心としたアンビエントミュージックを主とした、ごろりと横になって音楽を楽しんだり思いっきり没入できるフロアです。



風通しがよく、昼間の暑い時間帯にこの日陰でゆっくりと休む人も大勢います。



夜になるとこんな顔に。


夜間は寒いため、長袖を着てブランケットやショールのような布がないと外で眠るのは厳しいです。日没と共に涼しくなり、深夜を回るとぐっと冷え込みます。Boom Landは灼熱の楽園ではありますが、夜間は砂漠のように冷えることは(忘れがちですが)気にとめていないと大変です。



とはいえ、横に素敵なチャイショップがあるので少し寒いくらいなら大丈夫。

そしてこちらはバンドなどのライヴを始め、オーガニックなグルーヴのSacred Fire。


全体が木立の中にあり、フロアで踊るのもいいですし…


こんな風に木立の日陰の気に入った場所でゆらゆらと踊っているのも気持ちのいいステージです。



人気のアーティストのライヴの時は、辺りの木陰に人が鈴なりになっています。


ぶらんこがあったりするのがBoom Festivalクオリティ。大人が童心に返って遊んでいる姿はなんとも楽しいですね。


湖の近くにはちょっとラグジュアリーな雰囲気のカフェもあり、夕方のブレイクタイムにここで音が鳴っていたりもしました。

お店から湖に向かってレッドカーペットが敷かれているというやり過ぎ感がたまりません。イビサか!

サンセットの時間帯にイケイケでノリノリなEDMっぽいダンスミュージックが流れていました。イビサか!

ということで、Dance Temple以外のステージの雰囲気を感じていただけたでしょうか?Boom Festivalというのはどこかのステージの音楽を聴いたりそれで踊ったりというだけの話でもありません。これらの音が満ち溢れているBoom Landという空間で1週間を過ごすという、ある種イニシエーションにも近い体験なのです。
1泊や2泊ではなく1週間という時間がとても大切なことは過ごしてみて気がつきました。量の多さや規模の大きさ、そして時間の長さは時に物事の質を根本的に変えてしまうことがあります。Boom Festivalはまさにそんな空間でした。散歩をしているとそこここに素敵な音楽が溢れている場所、気に入ったらそのまま歩いて行って踊ってていい場所。それがBoom Landです。
もちろんそんなBoom Landに散りばめられているのは音楽だけではありません。遊び心に溢れたオブジェやインスタレーション、息を呑むようなアート作品が空間を彩っているのです。次回はそんなアートの側面に光を当ててみます。
BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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「マッド・マックス」の世界でリアルにヒャッハーできる砂漠の野外フェス「Wasteland Weekend」がすごい

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現実にマッド・マックスの世界に飛び込めるフェスが開催されています。詳細は以下から。

人類の文明が崩壊し、水と武器と石油とV8エンジンを力で制するものが支配権を握る弱肉強食の世界。去年公開された「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」でそんな世紀末的な世界に惹き付けられた人も少なくないのではないでしょうか。
アメリカ合衆国カリフォルニア州では、そんな世界観を4日間に渡って味わい尽くしてしまおうという野外フェスが開催されています。その名も「Wasteland Weekend」。2010年から始まって毎年3000人程度が参加しています。会場は乾いて荒れ果てたモハーヴェ砂漠。映画ファンには「バグダッド・カフェ」の舞台であると言えば雰囲気の想像が付くでしょうか?
アメリカ合衆国の砂漠でのフェスといえばバーニング・マンが最初に思い浮かびますが、こちらは完全にマッド・マックス的な世界観に特化しています。ドレスコードが「世紀末的な服装」であり、インターセプターやギガ・ホース、ドゥーフ・ワゴンのようなガチガチに世紀末な改造車が会場に押し寄せます。




4日間に渡りライヴやDJによる音楽があるのはもちろん、ダンスやサーカス、ジャグリングやドラァグ・クイーンなどのショー、ドーム内でのバトルイベント、自慢の改造車によるクルーズなど、全てのアトラクションがマッド・マックス的な世界観に彩られています。


参加者の中にはフュリオサやウォーボーイズといったマッド・マックスのコスプレをしている人もいますし、オリジナルで世紀末的な世界観を表現している人も多数。実に楽しそうです。


などと説明するよりも百聞は一見にしかず。こちらが主催者のGreat Big Storyによる紹介動画です。
Wasteland Weekend Is the Real Life ‘Mad Max’ – YouTube

こちらは参加者による15分のハイライト版。作り込みの精度がハンパなさ過ぎて、どこからどう見てもマッド・マックスの世界です。
Wasteland Weekend 2016 Highlights Reel – YouTube

日本からでは改造車は準備するのが難しそうですが、全力の世紀末コスプレで突撃してみてはいかがでしょうか?来年も9月頃の開催が見込まれています。
Wasteland Weekend
Wasteland Weekend, A Four-Day Post-Apocalyptic ‘Mad Max’ Party in California’s Mojave Desert

【「マッド・マックス」の世界でリアルにヒャッハーできる砂漠の野外フェス「Wasteland Weekend」がすごい】を全て見る

映画愛しかない!1年間毎日名作映画のポスターを再デザインした作品をアップし続けるアーティスト

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映画愛がなければ絶対にできないプロジェクトを遂行しているアーティストが存在しています。詳細は以下から。

オーストラリアのシドニー在住のアーティスト、Pete Majarichさんは、2016年の366日間、毎日有名な映画のポスターを再デザインした画像作品をひたすらに投稿誌続ける「A Movie Poster A Day」というプロジェクトを現在遂行中です。
今のところ「Day 292」までがアップされており、新旧織り交ぜた多くの映画のポスターがMajarichさんのセンスによって新たな角度からポスターとして再デザインされています。
ミニマルなものから映画の内容を知っていたらニヤリとしてしまうものまで、それぞれの映画への愛を存分に感じられるものがずらりと並んでいます。







これ以外の作品はTumblrの「A Movie Poster A Day」からじっくりご覧下さい。あなたの好きな映画はどんなポスターになっているでしょうか?
Artist Creates an Amazing Redesign of a Popular Movie Poster Each Day for a Year

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人々を襲う精神疾患の数々を身の毛もよだつモノトーンで表現したイラスト集

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人間の心を襲う精神疾患、それはどんなものなのでしょうか?あるアーティストがイラストによる視覚化を試みています。

アメリカ合衆国オハイオ州をベースに活動するアーティストのShawn Cossさんは10月の31日間、一色のインクでイラストを描き続ける世界的な企画「InkTober」チャレンジの一環として、人々の心に襲いかかる多種多様な精神の病をイラストとして視覚化していく試みを行っています。
もともとShawn Cossさんはダークな作風の作品を作り続けてきましたが、今回は精神の病というテーマを元に、31日間のチャレンジを実施中。実際にそれぞれの病に苦しむ人からはどのように見えるものなのでしょうか?
1.社会不安障害

2.大うつ病性障害

3.不眠症

4.PTSD

5.双極性障害

6.妄想型統合失調症

7.自閉症スペクトラム障害

8.境界性人格障害

9.強迫性障害

10.依存性人格障害

11.離人症性障害

12.解離性同一性障害

なお、「InkTober」自体にはこうした指定や陰鬱な意味合いは一切なく、ツイッター上では#inktoberや#inktober2016といったハッシュタグを付けて世界中の絵師やイラストレーターらが多くの画像をアップしています。一色のインクという設定も微妙に守られていないので、趣旨は徐々に変わりつつあるのかも知れません。
This Artist Illustrated Mental Illness And Disorders For Inktober

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【Boom Festivalレポート】音楽とダンスだけでは語り尽くせない、アートが満ち溢れる異次元の楽園

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Boom Festivalは断じて音楽とダンスだけのフェスティバルではありません。

これまでBoom Festivalの音楽とダンスの側面を紹介してきましたが、それだけで終わるようなフェスティバルではまったくありません。それこそがBoom Festivalを単に巨大なトランスフェスティバルとしては終わらせず、生きる伝説であり楽園にしているのです。
ここで見てみるのはBoom Landのそこここにしかけられた遊び心溢れるアートの作品たちです。デコレーションの域を超え、会場の通路に、木立の中に、ふと表れてくるのです。
灼熱の昼間に歩いている時に見えてくるのはこうしたオブジェたち。今回作られたものもあれば、以前からずっとそのままになっているものもありました。





こうしたオブジェの中には昼と夜で違う顔を見せてくれるものも。


こちらは大人の遊園地。奥のDance Templeからダンスミュージックが響き渡る中、楽しそうに遊んでいます。

ちょっと驚くほど大がかりです。

こちらは池と一体になったオブジェ。こうした池をはじめとしたガーデンはもBoom Landに何年も掛けて作り上げられてきたもの。つまりこの場所は単なるフェス会場ではなく、Boom Festivalがこれまで20年を掛けて作り込み続けている正真正銘の楽園であるということ。




インフォメーションセンターにある掲示板なのですが、これもBoom Festivalにかかると素敵なオブジェになります。友達にいる場所を伝えたり、次のフェスへの乗り合いを探したりと、数え切れない程のメッセージが鈴なりになっています。


こちらがBoom Festival 2016のテーマである「シャーマニズム」を体現するオブジェ。



夜になるとBoom Landは昼間にも増して夢と魔法の世界になっていきます。



暗く広大な会場を歩いていると、ふとこのようにキラキラと光る「何か」が見えてくるのです。


映像作品の組み込まれたインスタレーションです。




時にはそれは池の向こうで光っています。

ガーデンのオブジェもこのように光で演出され、全く違う顔に。

木立のなかにクラゲが浮遊していました。そして木々の足下には光るキノコの群れが。





そんな場所は踊り疲れたBoomerたちの憩いの場所となります。

また違った光の照らし出す空間です。


シャーマニズムを体現するあのオブジェはプロジェクションマッピングによってものすごいことになっていました。

さすがに動画に撮るのは困難だったのですが、ヤバいことになっていました。

Boom Landの中ほどにはギャラリーも開設されています。

中にはサイケデリックアートやヴィジョナリーアートと呼ばれるタイプの作品が展示されています。深夜過ぎでも大勢が鑑賞に訪れていました。ちょっと驚きです。








こちらのカウンターでは作品の購入なども可能。まさにギャラリーです。

ギャラリーの中心のドームでは寝転がってドームの天井全面に映し出すタイプのとんでもない映像作品が上映されていました(これはリハーサル時のもの)。毎回30分を超える待ち時間でしたが、とにかく人気でした。筆者も入りましたが、これまで見たことのない映像体験でした。

Boom Festivalが単なる野外音楽フェスティバルに留まらない存在であることを感じていただけたでしょうか?このフェスが作り上げるのはあくまでも楽園としての世界です。その中に中心的な要素としてダンスミュージックが存在していますが、それだけでなく五感の全てに対して隙間なく働きかけてくるのです。そのことがBoom Festivalを唯一無二の存在にしているということができるでしょう。
次回はもっとゆっくりとした面、Boom Landの食やお店、そして美しいビーチについてお送りします。
BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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【訃報】声優の肝付兼太さん死去、スネ夫やパーやん、999車掌役など

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ドラえもんのスネ夫などで知られる声優の肝付兼太さんが亡くなりました。

ドラえもんのスネ夫役を1979年から2005年まで26年間演じ、それ以外の藤子不二雄作品でも怪物くんのドラキュラ、パーマンのパーやん、オバケのQ太郎のハカセ、忍者ハットリ君のケムマキ役など、数多く出演した声優の声優の肝付兼太さんが10月20日に死去したことを所属する81プロデュースが伝えました。肝付兼太さんはかねてより病気療養中だったとのこと。
日本アニメ史の黎明期から声優を務めており、藤子作品以外では銀河鉄道999の車掌、「新・おそ松くん」のイヤミ、はじめ人間ギャートルズの父ちゃん役などでも知られています。また、俳優、演出家としても活動しており、1983年に劇団21世紀FOXを設立し、以降は主宰を努めていました。
ご冥福をお祈りします。
声優の肝付兼太さんが死去 80歳 スネ夫など演じる

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この上なく黒い肌を持つ19歳セネガル人女性、いじめを乗り越え「メラニンの女神」として大人気モデルに

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いじめの「原因」となった短所をそのまま長所として彼女は大きく羽ばたきました。詳細は以下から。

19歳のセネガル人女性Khoudia Diopさんは黒人の中でも特に黒い肌に生まれつきました。その黒さ故、子供時代からいじめの対象とされたこともありましたが、彼女は現在モデルとなり「メラニンの女神(Melanin Goddess)」を自称し、その黒く美しい肌で世界を魅了しています。
「子供の頃からこの肌の黒さでずっといじめられたわ。今でもこの肌の黒さについて何か言ってくる人もいるわよ。大きくなる間ずっといじめに直面してきたの。そして大人になって私は自分をより愛することを学んでいったの。そしてネガティヴなことを言う人には注意を払わなくなったわ」







Khoudiaさんは17歳からモデル活動を始め、現在はパリに住んでいます。インターネット上でも彼女の美しさは大きな話題となり、2年の活動の間にInstagramのフォロアーは25万6000人にまで達しています。
Khoudiaさんは「もしあなたが幸運にも他人と違っていたなら、決してそれを変えちゃだめよ」と語っていますが、まさにその通り。この世の誰も、生まれたところや皮膚や目の色でいじめられたり差別されていい道理は一切ありません。
Teen Bullied For Her Incredibly Dark Skin Color Becomes A Model, Takes The Internet By Storm _ Bored Panda

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【朗報】東京コミコン、批判を受け「男性の女装コス禁止」の解除を決定

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一度は禁止とされた東京コミコンでの女装コスが解除されました。詳細は以下から。

アメリカ合衆国サンディエゴで1970年代に始まり、今や世界中に広がっているコミコンことコミック・コンベンション。今年日本初上陸を果たし、東京コミコンとして12月2日(金)、3日(土)、4日(日)の3日間に渡って幕張メッセで開催されることになっています。
アメリカ発の巨大イベントということもあり、来日ゲストは「ハリー・ポッター」シリーズでネビル・ロングボトムを演じたマシュー・ルイス、アベンジャーズ」でホークアイを演じたジェレミー・レナー、マーベルコミック「スパイダーマン」「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」「X-MEN」などの原作者のスタン・リーと、この上なく豪華です。
問題になっていたのはこの東京コミコンでのコスプレについて。コミコンといえば、アメコミをはじめとする各種マンガやアニメからハリウッドムービーのコスプレまで、極めて多種多様でレベルの高いコスプレイヤーが大勢集まることで有名。以前BUZZAP!でもニューヨークのコミコンでのハイレベルなコスプレの動画を紹介したことがありました。
しかし、なんと東京コミコンは男性の女装コスを禁止してしまったのです。これには海外で批判が噴出し、Facebookで1900万人を超えるフォロアーを持つ英語版オタク系総合ページ「Tokyo Otaku Mode」も以下のようなポストで疑問を呈していました。
What do you think of this ban? 🙁🙁🙁
Tokyo Otaku Modeさんの投稿 2016年10月26日
コメント欄にも批判が渦巻いていますが「男性の女装だけ禁止して逆はOKなのはなんで?」など、禁止の非対称性についての疑問も。Tokyo Otaku Modeがシェアしている記事では「運営は大勢の美しくない女装男性レイヤーが大挙して押し寄せてくることを警戒しているのだ」と指摘されています。

Photo by Charmaine Morgan Photography
こうした批判を受けてか、21日に公開された東京コミコンの「コスプレ更衣室&大規模クローク完備決定!!!」とされた記事は修正され、「委員会で協議いたしました結果、女装禁止を解除させていただく運びとなりました」となっています。ただし、いったいどのような理由で一度は女装禁止の決定を行ったのか、またどのような協議の結果女装禁止の解除に至ったのかなどの説明は一切ありません。

Photo by Charmaine Morgan Photography
Baby Metalを始め、既に女装が市民権を得ている現代日本のアニメ系イベントのコスプレで女装禁止とはあまりに時代遅れと言う他ありませんが、理由はともあれ解除されたことは歓迎すべきでしょう。日本の女装男性レイヤーの皆様、世界に日本の女装コスのレベルの高さを見せつけるチャンスです!
tokyocomiccon
(Photos by Charmaine Morgan Photography)

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【Boom Festivalレポート】灼熱のBoom Landを支えるビーチに息づくサマー・オブ・ラブのスピリット

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灼熱の太陽に照りつけられるBoom Festivalを支えるビーチにはあの頃から脈々と続く愛と平和の系譜がありました。

真夏の南欧、ポルトガルの内陸部。それはまばらな木陰の外に照りつける灼熱の太陽とどこまでも続く青い空の世界です。その陽射しの強烈さは日本の比ではありません。確かに湿気がないため木陰やダンスフロアの屋根の下に入れば涼しいのですが、その一歩外には全てを焼き尽くさんばかりの日光が降り注いでいるのです。
そんなBoom Festivalを楽園たらしめているのが目の前に広がるビーチの存在です。単なる池というレベルではない広大なこの湖の岸辺に沿ってBoom Landは広がっており、ある意味いつでもどこでも思い立ったらビーチで水を浴びることができるのです。



テントサイトのそばでお手軽に、好きな音楽ブースの近くで気持ちのよい音に身を任せながら、もしくは人の少ないBoom Landの果てでゆっくりと。そう、Boom Festivalでは自分の好みのビーチを見つけて時間を過ごすことができるのです。


もちろん何をしていたって構いません。

人の少ないところ、気持ちの良さそうな場所を探して散歩をするのも楽しいものです。ただし、本気で陽射しがすさまじいので帽子や布などで工夫しないと火傷のような日焼けをします。飲みものも必須。




フロアやテントサイトの近くは大賑わいです。音を楽しみながらビーチでゆっくりするのもひとつのスタイル。何を選ぶのも自由です。



誰が作ったのか、ビーチにはこんな感じに石が積まれている場所も。ちなみに賽の河原感はまったくありません。


Boom Festival 2016 The view of Boom Land – YouTube

ウッドストックフェスティバルのDVDを見たことがある人は、多くの参加者が裸になって泳いでいるシーンを覚えているかも知れません。このBoom Festivalにはその頃のスピリットが色濃く残っています。いえ、むしろあの頃と変わりなく息づいていると言った方がよいでしょうか。

このビーチでは全てのBoomerのヌーディティ(裸になる自由)は完全に保障されます。もちろん脱がない自由も同様に完全に保障されます。誰もが好きな格好でビーチを楽しみ、誰もが他人が服を着ているか脱いでいるかなど気にしません。「おっぱいガー!」と騒いでいるのは日本人のおっさんだけでした。文字通りの意味で。こういったところは本当にヨーロッパらしい個人主義の極致なのでしょう。他人が何をしているかなど誰も気を遣いません。好きに泳ぎ、好きに寝そべり、自分たちの楽しみを謳歌します。それは日本にいる時には味わったことのないタイプの自由です。

本当はテントサイトではないのですが、勝手にビーチテントを張っている人も。よく見ると「大麻が欲しい!」と書いてあります。ポルトガルでは大麻をはじめとしたあらゆる麻薬の個人使用は「非犯罪化」されているので、この程度で捕まることはありません。

ビーチからはサンセットを眺めることができます。涼しくなったBoom LandのビーチにBoomerたちが集まり、湖の向こうの丘に沈み行く夕日を眺めます。



Boom Festival 2016 Sunset on the Beach – YouTube

夕日が沈む瞬間には「Thank You!!」「See You Tomorrow!!!」といった歓声が上がり、拍手が湧き起こります。そうしてビーチに集うBoomerはFestivalが進むに連れて増えていきます。このBoom Landで時を過ごしていくうちに、誰もが地球と太陽と月の天体の運行を肌で感じるようになっていくのです。これは実際にそうした環境に身を置いて初めて徐々に獲得していけるものでした。



逆の言い方をすれば、そのためにこそBoom Festivalは1週間という長い期間開催されるのです。せわしない日常から切り離し、音楽とアートに満ち溢れたまったく別の楽園を作り上げ、そこに1週間という期間を掛けてじっくりと私たちを染め上げていくのです。


大袈裟な言い方をすれば、Boom Festivalに参加することによって私たちの人生はBoom Festival前とBoom Festival後に分けられることになります。このような楽園があり得ることに、作り得ることに気付く前と気付いた後とも言えます。


お分かりになりましたでしょうか?Boom Festivalは村上春樹風に表現するのなら「入口の扉」に当たります。単なる音楽やアートの野外フェスではなく、楽園の形をした扉が作られているのです。私たちはそこである種の世界に足を踏み入れ、何かを得たり捨てたりして帰って行きます。そして行く前と帰った後ではすぐには目に見えない何かが確実に変化しているのです。
それが何かを言葉で表すことはしません。行った人が自分で感じ取ればよいものだからです。興味を持った人は2018年のBoom Festivalをぜひとも訪れてみてください。きっと今回私たちが感じたものともまた違う何かを感じることができるでしょう。
次回はいよいよBoom Festivalレポートも最終回となります。オーガナイズのあり方、ショップやフードの充実度、ワークショップやカンファレンスの存在など、文化の屋台骨の分厚さと裾野の広さに迫ってみます。
BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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【全リスト付】栃木の「烏山の山あげ行事」「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」など18県33件の「山・鉾・屋台行事」が無形文化遺産登録

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日本の全国各地で行われる「山・鉾・屋台行事」がユネスコの無形文化遺産に登録されることになりました。詳細は以下から。

文化庁に31日に入った連絡に寄ると、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の補助機関が日本の18県33件の祭りで構成する「山・鉾・屋台行事」を「日本の地域文化の多様性を示している」と評価し、に登録するよう勧告しました。
ユネスコが11月28日からエチオピアで開く政府間委員会で審査することになっていますが、この勧告は事実上の内定となり、決定はほぼ確実となりました。
日本の無形文化遺産は能楽やアイヌ古式舞踊、最近の登録では和食や和紙など現在22件で、30件の中国に次ぐ世界第2位。ただし、「京都祇園祭の山鉾行事」と「日立風流物」は既に個別で登録されており、今回の「山・鉾・屋台行事」の登録に際し1件としてまとめられるため、登録後は21件へと減少します。


今回登録されるのはBUZZAP!でも以前取材した栃木県の「烏山の山あげ行事」をはじめとする青森県から大分県までの18県に渡る33件の行事。以下に全リストを掲載します。
青森県
・八戸三社大祭の山車行事(八戸市)
秋田県
・角館祭りのやま行事(仙北市)
・土崎神明社祭の曳山行事(秋田市)
・花輪祭の屋台行事(鹿角市)
山形県
・新庄まつりの山車行事(新庄市)
茨城県
・日立風流物(日立市)
栃木県
・烏山の山あげ行事(那須烏山市)
・鹿沼今宮神社祭の屋台行事(鹿沼市)
埼玉県
・秩父祭の屋台行事と神楽(秩父市)
・川越氷川祭の山車行事(川越市)
千葉県
・佐原の山車行事(香取市)
富山県
・高岡御車山祭の御車山行事(高岡市)
・魚津のタテモン行事(魚津市)
・城端神明宮祭の曳山行事(南砺市)
石川県
・青柏祭の曳山行事(七尾市)
岐阜県
・高山祭の屋台行事(高山市)
・古川祭の起し太鼓・屋台行事(飛騨市)
・大垣祭のやま行事(大垣市)
愛知県
・尾張津島天王祭の車楽舟行事(津島市、愛西市)
・知立の山車文楽とからくり(知立市)
・犬山祭の車山行事(犬山市)
・亀崎潮干祭の山車行事(半田市)
・須成祭の単楽船行事と神葭流し(蟹江市)
三重県
・鳥出神社の鯨船行事(四日市市)
・上野天神祭のダンジリ行事(伊賀市)
・桑名石取祭の祭車行事(桑名市)
滋賀県
・長浜曳山祭の曳山行事(長浜市)
京都府
・京都祇園祭の山鉾行事(京都市)
福岡県
・博多祇園山笠行事(福岡市)
・戸畑祇園大山笠行事(北九州市)
佐賀県
・唐津くんちの曳山行事(唐津市)
熊本県
・八代妙見祭の神幸行事(八代市)
大分県
・日田祇園の曳山行事(日田市)
「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産登録(代表一覧表記載)に向けた再提案について(文化庁)より引用
件数では意外なことに愛知県が5件で最も多く、秋田県、富山県、岐阜県、三重県が3件で続いています。京都の祇園祭などを除いては、過疎化と少子高齢化の影響で継続が困難になりつつある行事もあり、この無形文化遺産登録をきっかけに保護の強化と観光客の誘致などに弾みが付くことも期待されています。
あなたの住んでいる県に今回登録される「山・鉾・屋台行事」はあったでしょうか?貴重な行事の保護のため、積極的に参加してみるのもよいかもしれません。
ユネスコ無形文化遺産:「山・鉾・屋台行事」が登録へ – 毎日新聞
「山・鉾・屋台行事」ユネスコ無形文化遺産に  :日本経済新聞
日本全国33の祭り ユネスコ無形文化遺産に登録へ

【【全リスト付】栃木の「烏山の山あげ行事」「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」など18県33件の「山・鉾・屋台行事」が無形文化遺産登録】を全て見る

「Born Slippy」から始まるトレスポ2のトレイラームービーが公開、あれから20年後の世界に興奮が止まらない

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話題のトレインスポッティング2の映画シーンを用いたトレイラームービーが公開になっています。詳細は以下から。

ついに公開まで秒読みに入ったトレインスポッティング2。その映画シーンを用いたトレイラームービーが公開されました。レントン、スパッド、シックボーイ、ベグビーのメイン4人を演じた俳優たちが再び結集し、もちろんダニー・ボイルが監督を務めるということで、ファンの期待値と不安が極めて高いものとなっていましたが、これは本気で期待できそう。
トレイラームービーは冒頭で前作のラストでエジンバラを去った主人公のレントンが20年ぶりにシックボーイのバーに姿を見せるところから始まります。そしてあの懐かしいUnderworldの「Born Slippy」が流れ出して一気にあの世界へと引きずり込まれます。
前作の冒頭でも印象的だったナレーションも20年後の現代を意識した内容に変わっています。この辺りの変化がどのように映画の内容に取り入れられていくのかも見所になりそう。
T2 Trainspotting Official Trailer ? At Cinemas January 27 – YouTube

トレイラームービーにはスパッド、ベグビーらも登場。またもやコカインやヘロインに浸っている描写があり、どう考えてもひと悶着起こらずにはいられない雰囲気が満ち溢れています。前作を意識したシーンも散りばめられているため、公開前にトレインスポッティングを見返しておいてもよいかもしれません。
イギリスでの公開は2017年の1月27日に決定。日本での公開日は現在は未定ですが、もう遠い先の話ではありません。震えて待ちましょう。
Watch the trailer for T2 Trainspotting

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【Boom Festivalレポート】灼熱の楽園を支える屋台骨の強さ、シーンの深み、そして裾野の広がりについて

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いったい何がこのBoom Festivalをここまでスペシャルなものにしているのでしょうか?

レポート最終回となる今回は、Boom Festivalのオーガナイズのきめ細かさ、このフェスティバルを支えるシーンや文化の広がりと深みを会場に現れた数々から見ていきます。このBoom Landに存在する全てのものには、Boom Festivalを貫く哲学が染み渡っているからです。
オーガナイズの面から見ると、1週間過ごすに当たって快適さがこの上なく重視されています。もちろん暑さと乾燥、夜の冷え込みなどの過酷な条件はありますが、そうした中でも気持ちよく、Boom Festivalの世界に浸りきれるようなきめ細やかな配慮が行き届いているのです。
例えばBoom Landにはオーガナイザーが運営するスーパーマーケットが存在しています。保湿クリームや日焼け止めをはじめとした日用品が並んでいます。


フルーツや各種ドリンク、パンやチーズやヨーグルトなどの食品も購入することができます。








さらにはテントやタープ、チェアなどのキャンプ用品も手に入れることが可能。


レジも複数存在し、常に稼働しています。

インフォメーションセンターは24時間オープンしており、帰りのBoom Busの予約や遺失物預かり所なども併設されています。


写真がぼけてしまいましたが、こちらはATMコーナー。もちろん24時間オープンで、常に2人のガードマンが警備しています。

こちらはシャワールーム。40人程度が一度に浴びることができる巨大なシャワールームがテントサイトに複数存在しており、水シャワーではありますが、いつでも無料で浴びることができます。夜は寒いですが、昼間はむしろ気持ちいいですね。

水道もBoom Landの各所に設けられています。引用可能なため、みんなペットボトルに水を入れて持ち運び、水分補給に余念がありません。熱中症対策として必須なためですが、どこを歩いていてもすぐに水道が見つかるのは本当に素晴らしい配慮でした。

トイレも同様に多数設けられています。テントサイト寄りのトイレは朝は混雑しますが、場所を選べば待たずに入れます。常にトイレットペーパーが供給され、掃除も常時行われていました。細菌を使って分解するタイプのトイレであり、後々自然に返すことができるとのこと。乾燥しているためか悪臭もほとんど気にならず、1週間の最後まで快適に使用できていたのは驚きでした。


こちらはダンスフロア近くの男性用トイレ。こうした設備があるとより回転がスムーズになるので助かります。

ゴミ箱なども会場各地に設置されています。さすがに1週間ということもあり、衛生上の問題があったり、飛行機などで訪れて持ち帰るのが難しい人が多いため、この辺りの処理も徹底していました。

そして、音楽が掛かっていないような場所でもところどころにこのような日陰のスペースや建造物が設けられています。移動の最中にちょっと休んだり、じっくりチルアウトしたり自由にできるようになっています。



Boom Landは自転車持ち込みがOKのため、このようなスタンドも要所要所に置かれています。

こちらはキッズエリア。木陰の中に遊具や休めるスペースが作られていて、近くにはフードブースもありました。子連れで快適に遊べるようになっています。




ヨガやワークショップを行うBeing Filedというエリアです。予約登録制で毎日多くの講座が開設されていました。ヨーロッパのトランスフェスティバルのシーンはスピリチュアルやオルタナティヴと極めて親和性が高く、隣り合っているという以上に被っている部分も少なくありません。もちろんトランスミュージックによるダンスは瞑想であるというBoom Festivalの理念からすればなんら不思議なことではないのですが。



湖に突き出した半島の突端にはファイアサークルも。基本的に直火の取り扱いは厳禁なのですが、ここだけは許可されています。

こちらはプレゼンテーションや講義、ドキュメンタリー映画やアートフィルムの上映会などが行われるLiminal Village。扱われるのはメディア論や教育、環境保護からインターネットにおける禅やSNSのあり方についての議論など、極めて多種多様な分野に及びます。


Being FieldにしてもLiminal Villageにしても、有名アーティストがDance TempleでLiveの真っ最中だったとしても常に満員だったことは本当にこのシーンの裾野の広さと分厚さを思い知らされました。Boomerの多くは Boom Festivalに単に踊って遊びに来ているわけではないのです。自らの思考や生活に新しい、良きものを取り入れる学びのチャンスとして捉えているのです。
この辺り、日本のシーンがあくまで音楽とダンスで遊びに興じることがメインとなっていることを考えると、次元が違うなと感じざるを得ませんでした。ヨーロッパではこうしたシーンと日常生活が地続きで繋がっており、断絶がありません。
そしてこちらがマーケットエリア。トランスミュージックやフェスティバルのシーンの服や雑貨、アクセサリなどを売るお店がずらりと並んでいます。まさに商店街という規模で、テイストも店によってそれぞれ違っています。




こちらは喫煙具や栽培キット屋。

また、面白いのがこちらのフリーマーケット。こちらはオフィシャルなものではなく、勝手に出店している感じです。世界を回るトラベラーがあちこちで買い付けしてきたもの、それらを元に自作したものなどが主に売られています。オーガナイズ側は全く我関せずで黙認しており、基本的にBoom Land内で自由にお店を出すことができます。





ガラナやマカの入ったパワーボールというチョコレート菓子を自作して売っていたり、寿司ロールを販売していた日本人のチームもいました。この辺りのDIY大歓迎の放任主義は自由や自治を大切にするカルチャーのなせる技でしょう。
会場内では散水車が常時走り回っています。乾燥していて多くの人が歩くため、細かい砂埃が立つためです。メインとなる道だけですが、これだけでもずいぶん軽減されています。



場所によっては人の手でホースを使って撒いています。

そしてこちらは会場内シャトルバス。本当にバスなのかもよく分かりませんが、スペースがあれば勝手に飛び乗り、降りたい時に勝手に飛び降ります。暑くて歩くのが大変な時には重宝しますが、なかなかタイミングが合わないと乗れませんし、結構早いので飛び乗るのもちょっと大変。でも乗ると楽しいんですよね。


ここはドラッグチェックを行うブース。会場内で売られているドラッグの成分をチェックすることができます。まがい物や混ざり物による事故を防ぐための目的で設置されており、常に人が並んでいました。以前の記事でも書いたように、ポルトガルではあらゆるドラッグの個人使用が非犯罪化されています。なのでオーガナイザーとしても安全策としてこうしたブースを設置できるのです。


そしてこちらのKosmicareはドラッグの過剰摂取で調子が悪くなった人のためのケア施設。非犯罪化されたとはいえ合法化された訳ではありませんが、ポルトガルではドラッグのリスクを最小化させ、健康被害を軽減させるハームリダクションの考え方からこうした設備の設置が認められています。


なお、これらのブースはBoom Festivalのオーガナイザーのみならず、カトーリカ・ポルトゥゲーザ – ポルト・カンプス・フォス大学と薬物中毒者らへのケアなどを目的とした国家機関であるSICADの協力の下で設置されています。
フードも極めて整然と、そしてバリエーション豊かに展開されています。まず驚くのがドリンクブース。大量の水とビールがまるで工場の倉庫のように積み上げられています。


でもスタッフたちはみんなフレンドリーです。

ここがフードコートのCentral Plaza。巨大な屋根があり、夜はもちろん暑い昼間でもゆっくりと過ごせます。もちろん喫煙もOK。


時間帯によっては空いていますが、ご飯時にはかなり混雑します。


お店は極めて多様で個性的。ピザからファラフェルなどの地中海料理、カレー、パスタ、ジャマイカ料理、ベジタリアンフードなどからコーヒーやスムージーのブースも。



夜になるとさらにきらびやかになります。



その辺りに座って食べ始める人も。ゆるいですね。

その場で焼き上げる1枚5ユーロのピザです。激ウマでした。クラフトビール3ユーロと共に。

8ユーロ程のBBQセット。後ろのビールは2ユーロです。

ベジタブルラップ(6ユーロ)とグリーンスムージー。朝食に最適でした。サラダにミントが入っているのが素敵。

他にもSacred Fireステージの近くにはオーガニックやマクロビ、ビーガンなどの出店の並ぶフードエリアもあります。こちらはメインに比べて混雑している度合いが高かったです。食に対する意識の高いBoomerが多かったためかもしれません。




なお、こちらがBoom Festival名物の「アサイーwithグラノーラ」。Dance Templeの後ろの飲食ブースで5ユーロで売られていますが、暑さに疲れた身体に速攻で染み渡ります。しかも美味い。これぞスーパーフードです。

さて、いかがでしたか?Boom Festivalのきめ細かなオーガナイズにかけられる途方もない時間と労力、そしてそれを可能とする分厚く幅広い文化の存在を感じ取っていただけたでしょうか。Boom Festivalは単なる巨大な野外フェスティバルではなく、長い時間を掛けて作り上げられ、練り上げられてきた文化の集大成の表象であると言うことができるでしょう。
それは、単に形のとしての野外フェスティバルを日本に持ってきて真似てみたとしても、決して到達できるような類いのものではありません。10年単位の時間と経験を積み上げ、より広い文化や地域社会、場合によっては国とも繋がり、深め、広めていったからこそのBoom Festivalなのです。
ここで躊躇なく断言しますが、日本でこれと同じ経験をすることはできません。どんなに素晴らしい野外フェスティバルがあったとしても、それはまた別物なのです。それだけのものをBoom Festivalは独自に積み上げ、ここまで来ているのです。
そうしたものを目の当たりにし、思い知らされるためにも現地を訪れ、1週間という時間をこの灼熱の楽園で過ごしてみてはいかがでしょうか?次は2018年、会場でお会いできるのを楽しみにしています。
BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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